YABULIFE2024 やぶ2050~居空間構想~ 養父市移住定住促進ガイドブック
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人と自然に囲まれて働く共同作業で深まる交流改装するゆったりと生活する良さを伝えたい夏はキャンプ場、冬はスキー場になる「若杉高原おおやスキー場」での仕事は、田舎ならではのことばかりだった。若手社員も多く、自分たちで新たな企画を考えていくやりがいも感じられる。県内外から訪れるお客さまに、いかに若杉の魅力を伝えるかを考えてトライアンドエラーをくり返した。星や星座の名前を覚えて解説できるように勉強したり、地元出身のスタッフらと情報交換したりするうちに「若杉だけでなく、大屋、養父、但馬全体をレジャーで盛り上げたい」という気持ちが高まった。家の近所の御み井い神社に伝わる「鬼と松明の奇祭・まいそう祭り」に、主役となる鬼役で参加したり、消防団の活動をしたりすることで、地域とのつながりが強くなっていくのを感じた。誰かに必要とされることで個人と共同体の大切さを実感した裕介さんは「おおやアート村BIGLABO」123456789      5のイベントにも積極的に参加し、後に結婚するかおりさんと出会った。 「やぶの空き家活用支援事業」を活用してともに暮らすことにしたふたりは、レトロな雰囲気を生かしたままの改装を望んだ。1階をリフォームするときも、工務店に「古いものが好きなので、できる限り壊さずに古民家を生かした形にしたい」と伝えた。かおりさん自ら仕事終わりに現場に寄り、壁面や天井を塗ることもあった。片づけとリフォームに4カ月かけた我が家が完成した。かおりさんが彫刻刀で作った表札が仕事帰りのふたりを迎える。 「夏の夜に、ふと見上げた星空がきれいだった」と満足そうに話す裕介さん。思い描いていた田舎暮らしを満喫しながらも、次は2階をリフォームしたり、庭にウッドデッキを作って夜空を眺めたりしたいと夢は膨らむ。幼いころ「行くところ」だった養父は「帰るところ」になった。自然に囲まれて仕事をし、古民家を再生して住みよい場所を手に入れたふたりは、このやすらぎをもっと多くの人に伝えられたらと語る。大雪のときに近所の方から「前住んどった人は屋根を補強しとんなったでぇ」と教えていただき助かりました。 古民家の良さを生かして元の内壁に近い色を塗って、古民家の雰囲気を生かしたリフォームをするふたり24232221自由時間・家事など就寝20夕食19帰宅1817仕事16仕事15昼食1410131211起床朝食通勤入社するまでアウトドア初心者だった坂本さんは、お客さま視点の丁寧な案内を心掛けている裕介さんのある日のスケジュールたまげた!いなかるちゃー

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