大阪からIターン
○移り住むきっかけは何だったのですか?
僕の祖父母が所有していた古民家があり、そこを継ぐ話が持ち上がりました。起業を考えていたタイミングだったこともあり、職業として「農家」を選び、移り住んで就農しました。
○移住までは大変でしたか?
2人とも農業には携わったことがなかったので、アルバイトをしながら1年間、加西の県立農業大学校で、栽培から販売までを学んでから始めました。家はすでにあったので探す苦労はなく、地域にも「ずっと住んでいた人の孫が帰ってきた」ということで、すんなりと溶け込めました。
○実際に住んでみてどうでしたか?
都会にいた頃より、こちらに移住してからのほうが忙しいです。農業は休みもないし、付き合いや行事も多いので。それと農業は天候との戦い。それでも収穫まで、日々作物が育っていく喜びもあり、失敗しても改善方法を考えていくことさえ楽しんでいます。ここに住んでからは雪、桜、紅葉など、都会では忘れがちな四季を肌で感じるようになりましたね。妻も女性農業者の集まりに参加して、味噌、醤油、こんにゃくを自分でつくるようになり、主婦としての楽しみができたと喜んでいます。
○移住を考えている人へアドバイスがあればお願いします。
自分たちもそうしましたが、移住する前に生活体験をした方がいいと思います。特に雪の日は経験した方がいいです。田舎暮らしは憧れを持つことも大切だけど、同時に自分で何をやるかビジョンを持っていれば、多少つらいことがあっても前に進めると思います。