移住者の声を聞こう
有機の里を求めて
孫ターンで始めた農業への道
田村和樹さん(出身地:伊丹市)
麻里奈さん(出身地:大阪市)
陽帆くん、楓馬くん
移住年:2013 年
職 業:農家
有機農業を志していた二人は、結婚して一緒に農業ができる場所を探していた。和樹さんの祖父母が住んでいる養父市もいくつかに絞った候補地の一つだった。養父市には水や空気がきれいな場所で健康な野菜を作りたい二人にとって好条件が揃っていた。
決め手は「有機の里づくり」を推進し、有機農業ができる環境整備を進めているところ。当時1歳だった陽帆君と三人で移住した。現在、「MillLeaf」と名付けた農園で、農薬や化成肥料を使わずに野菜やお米、ハーブを栽培し、直売所や個人宅配などで販売している。
きれいな水と空気に魅かれて
麻里奈さんは、体にやさしい野菜を作るなら都市部からはできるだけ離れ、水と空気のきれいな場所がいいと考えていた。一方、和樹さんは農業をする場所として養父市も候補地に挙げてはいたが、もっと消費圏が近い場所がいいと考えていたという。
決め手は「有機の里」
養父市はバイオマス利活用の推進による「やぶし有機の里づくり~循環型農村社会の構築~」を目指し、2011年から神戸大学名誉教授の保田茂先生が校長を務める「おおや有機農業の学校」を開設するなど有機農業を推進している。有機農業を実践する先輩も多く、地域の理解もあり、すんなりと始めることができたため「ここに決めてよかった」と二人の意見は一致する。
子どもがのびのび育つ環境がある
移住して何より驚いたのは、子どもに対する周囲の気配りだったそうだ。大人が積極的に声を掛け、地域で見守ってくれている。また、保育所の待機児童の心配がないことも共働きの若い世帯にはうれしい条件の一つ。「都市部に住む友達に羨ましられます」と麻里奈さん。夏には天滝公園口周辺の川やあゆ公園に遊びに行く。小さい時から自然を楽しめる場所があり、子どもを育てるのには最適な環境だと二人はいう。
やぶし有機の里づくり~循環型農村社会の構築~
養父市では「バイオマスタウン構想」と銘打って、生ごみや家畜排せつ物、木質バイオマス資源などの地域資源を生かした取り組みを行っている。そのうちの一つ「やぶし有機の里づくり」ではたい肥センターの整備やたい肥散布システムの構築による環境創造型農業の推進を図り、地域特産物のブランド化と地産地消の必要性を提言している。
いつの間にか田舎の子
実家に帰った時、電車に乗った我が子はいつものように知らない大人にあいさつをしたんです。当然、無視されますよね。その瞬間、この習慣は田舎ならではのことだったと我に返りました。すっかり田舎に馴染んでいたんだなぁと感じた出来事でしたね。
拠点 |
Mill Leaf
養父市大屋町蔵垣625
TEL.079-669-1105
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