雨あがりの朝、太陽の光で足元の草花に輝く雫がキレイ。虹が出た。
田んぼの水面に映る空と雲。
雪の日、真っ白な地面にキラキラ見える輝き。
養父市大屋町での暮らし。
植物や太陽、月の満ち欠けや満点の星空……
何気ない日常にも、たくさんの発見と感動があります。
「自然と触れ合う事で磨かれる感性、幼い頃の自然体験はとても大切な経験」という事が書かれたレイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』。
私たち家族の暮らしで大切にしている事です。
私の夫の両親が大屋町出身で、祖父母が残っていた大屋に移住しました。
アウトドアが好きな私は、独身の頃、当時住んでいた大阪からいつも2〜3時間かけて奈良や和歌山、養父市内(実は、おおやキャンプ場にも来ていた!)など、山のキャンプ場によく出かけていました。
移住してからは、歩いていける距離に川があり、車ですぐのところには滝があり、県内最高峰の氷ノ山もある。野遊び好きの私には最高の立地。アウトドアし放題!
我が家には8歳、6歳、2歳のわんぱく3兄弟がいて、私がいつもみんなを連れ回して遊んでいます。
家族でよく行くのはキャンプ。農業をしているので年に数回程しか行けませんが、冬以外ならどのシーズンでも思い立った時にキャンプをしに日本海や山に出かけます。
我が家ではいつもサバイバル的なキャンプを楽しんでいます。
息子たちと小枝や乾いた木の皮などを拾い集めて火をおこし、ご飯を炊いてカレーを作ったりBBQをしたり。テントを張って、夜は寝袋で寝ます。
イスはその辺に転がっている丸太を使ったりします。
最初の頃は荷物をたくさん積んで行っていましたが、たいして物を持たなくても暮らせる、普段とても便利な生活をしているんだなということに気づかされ、回を重ねるごとに荷物が最小限になりました(パパはキャンプというとまずナタとロープを用意する、野生人です)。こんなキャンプをしていると災害時に野営する事になっても役に立つなと感じます。
キャンプといっても山と海ではそれぞれのよさがあります。
山では、動物たちの鳴き声が時折聞こえ、私たち人間が動物たちの住処にお邪魔させてもらっているという感覚が呼び覚まされます。普段の暮らしでもそういった感覚をずっと持っていたいなと思います。
海では、繰り返される波でも一瞬として同じ波はなく、果てなき海を見るのが好きです。シーグラスや貝殻を拾うのも好きで、息子たちと夢中になって拾います。養父ではありませんが「気比が浜」が好きです。
普段は農業と子育てに追われ、ゆっくり星空を眺める事も少ないですが、キャンプの夜は火を囲んでゆっくり星空を眺め、パパとお喋り。こんな時間も楽しいです。
近頃はオシャレなキャンプツールを揃え、キャンプでも快適なスペースを作り上げるのが流行っていますが、私たち家族のキャンプはいかにシンプルに、自然にあるものだけで過ごすか。人類が家を持つ前、古来の人が自然の中で暮らしていたことに思いを馳せる。そんな時間となっています。
私たちは夫婦で農業を営んでいますが、自然が近い暮らしは、農業をする面でも有利だと感じます。販売面を考えると都市部から遠いことは不利に思われがちですが、農薬・化学肥料を使わない農業をするのに、綺麗な水で野菜を育てられる恵まれた環境は最高の利点です。
コロナ禍で学校が休校中は、子供たちも種まきから、ボカシ肥料作り、定植、収穫と、一緒に農作業したり、川に行ったり、BBQをしたり。コロナでも、自然豊かな場所での暮らしはのびのびとしています。わんぱく3兄弟を育てるにはとてもいい環境です。
有機農業を推進している町で、四季を楽しみながら、環境に優しい農業、子育て、大好きなアウトドアができて、毎日楽しく暮らしています。